はじめに
英検準1級の対策に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
どこから手をつければいいのかわからないという方もいるかと思います。
私は社会人で、独学で約9ヶ月間かけて英検準1級に合格しました。一発合格ではありませんが、
3回目のチャレンジで今年8月合格です(S-CBT方式を利用しました)
この経験が、これから試験に挑む方のお役に立てればと思い、私の勉強内容を共有します。
(受験申し込み時点での英語力:TOEIC 755点)
全体の流れとしては、リーディング→ライティング→スピーキングの順番に取り組みました。
(リスニングについては後述)
語彙力の強化
英検準1級では、語彙問題が最初に出題されます。私は語彙力を高めるために以下を実践しました。
- パス単
単語帳「パス単」を何度か繰り返し、覚えられない単語はAnkiアプリに登録。
スキマ時間に暗記を重ね、アウトプットを意識しました。 - ターゲット問題集
旺文社の「英検分野別ターゲット 英検準1級単語・熟語問題」を活用し、
語彙力の定着を確認しました。
単語帳を眺めるだけだと、どうしても覚えた気になりがちです…。
Anki & 問題集でのアウトプットを行うことで、本番を意識した記憶の定着を深めました。
結果、語彙問題で安定した点数を取れるようになりました。
ちなみに、勉強開始から3ヶ月間は語彙力の強化を重点的に行いました。
長文対策
長文読解では、精読と多読の2つを行いました。
精読は、勉強開始から2ヶ月間、多読は後半の方で行いました。
- 精読:ポレポレ50、英文読解入門基本はここだ!
高校時代から使っていた参考書「ポレポレ50」を再利用。薄い本ですが、英文読解のエッセンスがつまった本です。YouTubeでの講義動画もあり、テキストと併用するとより効果的だと感じました。
「ポレポレ50」は難関大の入試問題を扱っていますので、どちらかという応用編だと思います。「英文読解入門基本はここだ!」は基本編にあたるテキストですので、私は先にこれを1周してから、「ポレポレ50」に取り組みました。 - 多読:ラダーシリーズ
試験直前にラダーシリーズを15冊、2週間で読み切りました。多読を通じて文章量に慣れ、1回目の試験で課題だった長文処理能力を向上させました。
ラダーシリーズについては、別の記事で触れていますので、そちらもご参照ください。
→『ラダーシリーズ』を【オーディオブック】で多読して起きた変化
勉強を振り返ると、語彙のインプットや精読がある程度済んだら、すぐに多読を開始すれば良かったかもと思いました(余裕があれば同時並行でも良いくらい)。単語の暗記も文章の解釈も大切ですが、まとまった量の文章を素早く処理するスキルはまた別だと、1回目の受験で痛感したからです。
リスニング対策
TOEICのリスニング問題で普段からトレーニングしていたことや、リーディングの方がより対策すれば得点につながりやすいと判断したため、特別な対策を行いませんでした。
その代わり、スキマ時間にNetflixやアマプラで海外ドラマを見たり、Podcastを聞いたりしていました。
TOEICを受験したことがある方は、ゆっくりめに聞こえるかと思います。
ただし、試験の傾向を把握するために過去問はサラッと確認しました。
ライティング対策
ライティングは、私が最も苦労した分野です。なぜ苦手なのか分析してみたところ、
①背景知識がないからアイディア・意見・一般論が浮かばない
②ライティングの型・作法が身についていない
③フレーズ・表現を知らない
3点でした。これらを基に、以下の方法で対策を進めました。
- 「英検分野別ターゲット 英検準1級ライティング問題」の写経
ライティングの型や表現方法を学ぶために、旺文社の対策本を複数回写経しました。
同時にこの書き写しを通じて、英検でよく問われる背景知識も身につけました。 - フレーズ集の作成
上記の対策本から、今の実力でも無理なく使えそうなフレーズを抜き出し、
スプレッドシートにまとめ、ひたすら写経&音読をし徹底して暗記しました。
様々なテキストを読み漁り痛感したことは、ライティング初心者がいきなり難しいフレーズに
手を出そうとすると、インプットの労力が大きい割に、使い所が限られがちです…。
ジャンルごとに多くのフレーズを覚えることになるため、結果として挫折につながります。
そのため、汎用性が高く、様々なジャンルで使い回せるフレーズがあると、
何かと応用が効きます。
そこで使ったのが「英検ライティング 頻出テーマ 使いまわせる表現22 準1級」です。
この本がなかったら乗り切れなかったと思うくらいお世話になりました。
こちらは、amazonの電子書籍kindleで販売されています。 - 添削
1~2でインプットを終えたら、アウトプットとして公式HPから過去問を拾ってきて解きました。
最初の段階ではあまり時間を気にせず、アウトプットすることへの慣れを意識しました。
加えて、GrammarlyやChat-gptを使いながら、まずは自分で大まかに添削しました。
最後に、オンライン英会話の先生にお願いして、ネイティブ目線で自然な言い回しかどうか確認してもらいました。 - 新形式:要約対策
「英検合格のための要約問題 予想問題集」を使い、写経を1ヶ月間実施。
義務教育でも要約の勉強はしてこなかったので、どういう対策を立てるか
考えた結果が写経と音読です(笑)
実際の方法は、基本を抑えるために2級から始め準1級まで行いました。
要約の対策は手探り状態でしたので、何が正解だったのかは正直わかりません…。
一応意識していたのは、
①問題文から解答例がどのような根拠で作られたのか理解する
(どの文が削られ、その結果どういった単語に置き換えられ、表現されているかなど)
②モニター答案を読み込み、受験生が陥りやすいミスを把握する
という点でした。
それ以外は、2と同様に、試験でそのまま使えそうなフレーズをストックし続け、
音読することを繰り返していました。
添削を依頼する余裕がなかったので、そのまま本番を迎えました。
かかった期間は1~3について約4ヶ月、4については約2ヶ月です。
スピーキング対策
二次試験(実際はS-CBT方式)では、以下の方法を活用しました。
- 「14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題」の活用
問題集から頻出表現をピックアップし、紙のノートやスプレッドシートにまとめました。
これをスキマ時間に暗唱をしていました。 - YouTubeでの動画視聴
英検のスピーキング対策動画を分析し、起承転結を意識した表現を練習しました。 - オンライン英会話
Kiminiに英検準1級の対策講座があるため、過去問である程度インプットしてから臨みました。
ライティングの回答をスピーキングに応用することで、効率よく対策しました。
最後に
私の体験が、これから英検準1級を目指す方にとって少しでも参考になれば幸いです。焦らず、自分のペースで進めてください!応援しています!